第一章 死

 

親愛なる学徒たち、あなた方に、死の問題についてお話ししよう。

死は、我々の冠である。
死後、霊はアストラル・ライト(霊光)の中に入る。
臨終になると、死の天使が、死の床に近づいて来る。
死の天使たちの、合唱隊があり、この合唱隊は、土星が指揮する。

死の天使たちはそれぞれ、一冊の本を手に持っている。
この本には、肉体から離れなければならない、全ての霊の名前が載っている。
その日より前には、誰も死ぬことはない。
肉体から霊を解放するのは、死の天使だけである。

この世のものとは思えない、一筋の細い銀の糸が、霊と肉をつないでいる。
霊が肉体に二度と戻れないように、死の天使は銀の糸を切る。

死後、霊は生前と同じように太陽を見、いつもの雲や星々を見る。
すべてが、生前とまったく同じように見える。
しばらくの間、死者の霊は、自分が死んだとは思わない。

このような霊は、世界のすべてのものが生前とまったく同じように見えるので、自分が死んだとは思わないのである。

 

死者の霊は、アストラル・ライトの中で生きている。
アストラル・ライトは、ありとあらゆる神秘で霊妙な力の光である。
アストラル・ライトは、大気すべてと関係している。
我々は、それを食べたり、呼吸したりしているが、霊の眼によってだけ見ることができる。
霊は、生前着ていたのと同じ服を、自分が着ているのを知る。

そして、少しずつ霊の意識は目覚め、自分はもう、骨と肉からなる物質界に属してはいない、ということを悟り始める。

 

つづく

 

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