(女神サラスヴァティー)

知性開発

【魂を開発しよう】

私たちは、肉体という目に見える体の他に、霊と魂を持っています。

肉体は地球のものですが、霊は月に属し、魂は大変遠くから来ています。そして、肉体が死んだ後も、霊と魂は残ります。

霊は心理(サイキス)とも呼ばれ、私たちの理性的な思考は、霊によるものです。
そして、一口に霊と言っても、エーテル体やアストラル体など、それぞれの機能をもった霊体が、互いに浸透し合って、一つの例を形作っています。

そして魂、それは私たちの存在の本質であり、創造主の元から放たれた神聖な火花です。私たちの心臓(ハート)の第五室(注1※)に宿っています。

私たちは進化をするために、この魂を開発していかなければなりません。

現代人は、肉体の面倒はよくみますが、霊とそして魂については、目に見えないという事もあり、忘れ去っている状態です。

この魂は、100%ポジティブな存在です。

魂の表現には愛や美徳がありますが、この場合の愛とは純粋な愛の事です。

そして知性(インテリジェンス)もまた、魂に属するものです。
知性とは、知識の量や学歴とは関係なく、物事の真実を理解する力です。

これは誰もが持っているものではなく、自分自身で開発し、獲得しなければなりません。
その為の助けとなるのが、今回のプラクティスです。

 

 

【知性から知恵へ】

知恵もまた魂に属するもので、光であると言えます。
暗闇の中では周りは何も見えませんが、知恵の光があってはじめて、全ての真実を見る事が出来ます。

 

弘法大師空海が、三年足らずのうちに膨大な密教の全てを唐で習得し、日本に持ち帰った事は有名です。
彼の内の知性が、密教の神秘を全て理解させたからだと言えます。

しかも彼が持ち帰ったものは密教に留まらず、医術、科学、土木工学、植物の知識から景教に至るまで、広大な分野に渡ります。

 

そして彼は知性によって得たものを、多くの人々の為に役立たせる事によって、知恵を獲得しました。

 

このように、知性を開発する事は、人間の理性(※注2)を越えた真実や神秘を識(し)る助けになります。
それは我々が社会の中で、更に宇宙の中で有益な存在になる為に、大変重要な事なのです。

 

知性を持つ事は素晴らしい事です。
しかし知性を持つ人物であっても、誰に依存する事もなく、自分で直感的に答えや道を見つけていく事は出来ません。
それを愛をもって、人々の平和と調和のために使う事により、知恵を獲得する事が出来るのです。

 

 

※注1 第五室:人間の心臓は、解剖学的には四つの部屋に分けられるが、第二室(左心室)の後方に、「ヌース」と呼ばれる部分がある。
ここに、我々の神聖なエッセンスである魂の、主要な原子(アトム)が宿っている。

※注2 理性:人間が持つ機能で、物事を理論的に順序立てて考える能力。
知性が魂に属するのに対し、理性は霊(心理)に属する。全ての人間が理性を持つが、知性は自ら開拓するものである。

 

 

【知性開発のプラクティス】

このプラクティスは、マントラの発音によって行います。
マントラは、リズムと意識の集中をもって発音された時、はじめてパワフルな効果を発揮します。
ですから、意識の集中が必要となります。

プラクティスの際の呼吸ですが、五分間息を止めれば死んでしまうように、呼吸は大変重要なエネルギー摂取法です。
我々がプラクティスを行う時、呼吸するのは酸素だけではなく、「気」も同時に呼吸します。
「気」は「プラーナ」とも呼ばれ、内的な生命を活動させるエネルギーです。

姿勢ですが、背骨をまっすぐにします。
背骨の中には、性エネルギーが上昇する経路があり、まっすぐにすることによって、エネルギーが滞ることなく進みます。

 

 

 

【知性開発のマントラ】

AOM A RA BAT SA MA DHI DHI DHI 」 (アーオーム・アー・ラー・バット・サ・マ・ディ ディ ディ)

発音の注意点は、以下の通りです。

「アーオーム」M(ム)は、口を閉じて鼻から出すムとンの中間音。
AOMは、「アーオーゥーム」というように、口を大きく開けた状態から、少しずつ口を閉じつつ、滑らかに発音する。

 

「ラー」は巻き舌で振動させる。
発音をあえて字にすれば、
RRRAAAAAAAAA…」(ルルルア……………)となる

 

「バット」は強く発音する。

 

「サ」は、発音をあえて字にすれば、SSSAAAAAAAAA…」(スススア……………)となる。
この
Sは、口を横に開き、歯と歯の間から空気を出す音で、ガラガラヘビのような音。

 

「マ」は、発音をあえて字にすれば、MMMAAAAAAAAA…」(ムムムア……………)となる。
この
Mは、AOMMと同じ音。

 

「バット」を除いて、母音は全て伸ばして発音します。

それでは、プラクティスの説明にはいります。

 

@意識の集中をたやすくする為に、まず体の緊張をほぐします。
それから、肩の力を抜いて、楽に座ります。
座り方は、正座でも両足を組んで座っても(結跏趺坐や半跏趺坐など)、また椅子に座っても構いません。
大切な事は、背骨をまっすぐに伸ばして座るということです。

 

A雑念と共に、肺の中の空気をすべて、スタッカートで吐き切ります。

 

B我々の内に宿る、「聖なる母」に、知性開発のための助けを願います。
聖なる母こそが、我々に光を与え、導く存在だからです。

祈る言葉は自由ですが、例えば、

「聖なる母、知性開発の為の助けを与え給え。聖なる法により、仏陀の名において」

という風に、短くても心からの祈りであれば、必ず聖なる母から助けがあります。

 

C次にマントラの発声に入りますが、発音の間は常に、魂の宿る心臓(ハート)に意識を集中します。

息をゆっくり深く吸い、AOMを発音します。これは、すべてを振動させる音です。

(以下、☆ごとに息継ぎをする)

 

Aを発音する。アの音は、肺のチャクラと共振します。

RAを発音する。これは、後頭部に振動を与えます。

BAT!と衝撃を与えるように、意識を強く呼び起こすように発音します。

SAを発音します。

MAを発音します。

DHIは三回、五回、または七回と、奇数回発音をします。

 

Dここまでを一サイクルとして、数サイクルを繰り返します。

E終わったらそのままの姿勢で、内部へのエネルギーの浸透を感じます。

 

F最後に「聖なる母」に、心からの感謝をして、プラクティスを終了します。

 

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