第三部 プラクティスの手引き

このコーナーでは、性エネルギー昇華法プラクティスの進め方や注意点を、順を追って、具体的に解説していきます。

 

時間帯

プラクティスは、朝起きた時と、夜寝る前に行います。

起床時に、睡眠中に蓄積された性エネルギーを昇華させることで、一日中落ち着いて、性的な誘惑を避けることができます。

また夜寝る前に、日中に蓄積された性エネルギーを昇華します。
そうすることで、夢の中での性的誘惑や夢精を避け、疲労を回復させるのにも、大きな効果を発揮します。
また、アストラル・トリップの助けとすることができます。

そしてもし、日中時間があれば、一時から五時の間に、もう一度、計三回行うことができます。

性的な考えが湧くたびに、性ホルモンは生じますが、それを下腹部に滞らせずに昇華するには、毎日プラクティスを行うことが重要です。

 

プラクティス実践

それではこれから、具体的にプラクティスの進め方を見ていきます。
これは読者の便宜の為に、一つの例としてご紹介するものです。

 

@始める前に

集中してプラクティスを行う為には、まずリラックスすることが大切です。
心地よいクラシック音楽をBGMにかけてみたり、手や足をほぐしてみたり、ちょっとした準備体操などをするのも、リラックスの助けになるでしょう。

プラクティス中に雑念が湧いてあれこれ考えてしまうということは、完全にリラックスできていない証拠です。
疲れていたり、神経が衰弱していたりすると、イライラしたり、雑念が湧いたりして、中々集中できないものです。

雑念を持ったまま性エネルギー昇華を行うと、その雑念を強化することになり、逆効果になってしまいます。
そのような時には、散歩をするなどの気分転換をして、体の調子を整えてから行うとよいでしょう。

 

A座り方

プラクティスの座り方は、結跏趺坐や半跏趺坐、正座、椅子など自由ですが、背筋をまっすぐにして座ります。
背筋をまっすぐにと言っても、力を入れすぎてコチコチにならず、肩の力を抜いてリラックスして座ります。

「腰眼(ようがん)」と呼ばれる、第四腰椎を伸ばし、自然に素直に、上半身の重みを腰で支えるように座るのがよいでしょう。
また結跏趺坐、半跏趺坐で座る場合には、お尻の下に座布団などを置くことで、座りやすくなります。

 

 

B聖なる母への祈り

我々の内に宿る、「聖なる母」に、性エネルギー昇華の援助を願います。

まず東を向いて、両腕を胸の上で、右手を上にして交差させます。
そして、次の「万物への祈り」を行います。

「万物が幸福でありますように
万物が幸運でありますように
万物が平和でありますように」

以上を計三回繰り返し、次に、

「アーオーム(A O M)」

のマントラを、三回繰り返します(以上が、万物への祈り)。

 

次に、聖なる母に、性エネルギーが昇華されるよう、その方向づけを祈ります。
子が母に願うような、心から湧き出る言葉であれば、短くとも表現は自由です。例えば、

「聖なる母、私の性エネルギーが昇華されますように。聖なる法により、クリストの名によって。」

というように。

 

 

Cプラクティス

次に、それぞれの性エネルギー昇華法の手順に従って、プラクティスを始めます。

プラクティスにかける時間は、大体三十分以上です。
思春期の若者や青年は、一回一時間は必要でしょう。
また夏にはホルモンの分泌量も多く、多めに時間をかける必要があります。

しかし、朝などの忙しい時間帯は、短めに行っても構いません。
忙しい人や、慣れない人も、一日五分でもいいですから、行うことをお勧めします。

プラクティスの中で、今回お伝えした、性エネルギー昇華プラクティスを、自由に組み合わせて行います。
好きなプラクティスを繰り返しても結構です。
ただし、プラクティスとプラクティスの間には、必ず三〜五分間の休憩(瞑想)を入れて下さい。

性エネルギー昇華の後に、記憶力開発や知性開発など、一号から三号まででお伝えしたプラクティスの同時に行えます。
また、五号以降にお伝えする予定のプラクティスや、「性エネルギー活用秘法」(ミゲル・ネリ、佐伯マオ共著 学研)に載っている多くのプラクティスも同時に行うことができます。

プラクティスにおける呼吸は深く、お腹で吸うようにします。
集中して行っていれば、おのずとお腹で呼吸しているものです。

 

D瞑想

プラクティスがすべて終わったなら、次に瞑想を通して、エゴ根絶のワークを行うことができます。
瞑想というと、とても難しい印象がありますが、その手順はとてもシンプルなものです。

ここでは、その手順の一例を紹介しましょう。

まず、瞑想を始める前に、聖なる母に、エゴを発見する援助を願います。
魂の母に願うのなら、願う形は自由です。
そうすることで、自分一人では気づけない、エゴの多くの面を教えてもらうことができます。

そして軽く目を閉じて、今日一日の出来事を順に思い出していきます。
(朝なら、今日見た夢を思い出していくことができます。)

一日の出来事を思い出していくうちに、大変腹が立った瞬間を思い出したとしましょう。
○○さんのせいでしょうか。
自分に落ち度はなかったでしょうか。
ではどうして、○○さんが嫌いなのでしょうか…。

このようにして、一日の出来事を振り返り、どうしてそのように思ったのか、そのように言ったのか、そのように行ったのか、といったことを分析します。
思考や行動の動機の動機を深く分析していくのです。それが、真の原因のエゴの発見につながります。

 

 

Eエゴの溶解

エゴは全く有害です。
エゴは欠点であり、意識を眠らせ、病気を引き起こし、馬鹿げた失敗をさせる張本人です。
原因のエゴを発見したなら、そのエゴの言いなりになっていた自分を反省し、そのエゴを根絶する決心をします。

そして次に、昇華された性エネルギーと、聖なる母の助けによって、エゴを溶解します。

聖なる母にエゴの根絶を願い、次に聖なる母が、黄金のコブラとなって、怪物の姿に見立てたエゴを飲み込んで、塵(ちり)にしてしまう光景を、強く想像するのです。
またエゴが、炎に焼き尽くされるのを想像することもできます。

 

この方法を、瞑想の間に行い、根絶したいエゴや、発見したエゴを弱め、根絶につなげていくことができます。

 

 

F終了

最後に聖なる母に、援助に対する心からの感謝を述べます。

そして、始めた時と同じ、「万物への祈り」を行って、プラクティスを終了します。

これらのワーク全体を通して言えることは、機械的にならず、常に意識を持って行うということです。
性エネルギーは、我々の心理によって方向づけられるからです。

 

 

日常生活で

昇華した性エネルギーを方向づける場所が、日常生活です。
では、日常生活で我々は、どのような意識をもっていけば良いのか、参考までにいくつかのポイントを挙げておきます。

@ポジティブな思考を持つ

性エネルギー昇華を実行する人は、できるだけ健康的な、また純粋な考えをもちます。

そうした正しい心で、常に感謝と反省の気持ちを持ち、自分自身に嘘をつかないようにします。
また家庭の義務を果たし、つつしみを持ちます。

そして、自分が他人のために、何ができるかを考え、一瞬一瞬正しいと思ったことを実行していきます。

 

A自己観察を行う

自己観察とは、自分を他人のように客観的に見るということです。

分かりやすく言えば、自分の行動、さらには自分が思っていること、感じていることを見ている、もう一人の自分がいるという状態です。
この自己観察の状態を続けることが、夢の中を含む、意識の目覚めにつながります。

また、このようにして、自分を観察することで、どんな時に腹が立つか、噂話しに好奇心を抱いてのは誰なのか、なぜこう思うのか、なぜこのように行動しているのかといった、自分の思考や行動を見つめ、更には自分を突き動かしているエゴを見つけることができます。

日常生活は素晴らしい、エゴ発見の場です。
会社で学校で家庭で、常にこのように自分自身を観察します。

エゴ根絶(心理)については、この紙面だけでは、ごく一部しか紹介することができません。
このテーマについては、更に掘り下げていく必要があり、次号以降も継続的に掲載していきます。

 

B退廃的な性を避ける

敵であるエゴに栄養を与えて太らせないために、読書、映画、テレビ番組などを選択し、ポルノや暴力的なものを避けるようにします。
また、婚前交渉を避けます。

 

高齢者の昇華法

高齢の方や、病気などの理由で卵巣を摘出した方は、骨に含まれている性エネルギーを使って、昇華を行います。

骨の成分であるカルシウムを造るのは、性ホルモンであり、カルシウムは、骨に蓄積された性エネルギーなのです。

普通の昇華法と、高齢者の昇華法の違う点は、性エネルギーが仙骨に至るまでの意識の集中の仕方です。

普通の昇華法の場合、性エネルギーは性腺から仙骨に至りますが、高齢者の場合は、性腺からだけでなく、体中の骨の中から、性エネルギーが仙骨に集まることを想像します。
そこ以外は、普通の性エネルギー昇華法と、やり方は同じです。

また、この方法で性エネルギー昇華を続ける場合、自分に本来与えられた寿命を、幾分縮めることになります。
これは、肉体を維持するためのカルシウムのエネルギーを、魂の価値を開発するために転用するためです。

 

 

注意事項

性エネルギー昇華を行う場合には、次の事項に留意して下さい。

女性は、生理中は肉体の洗浄期間に当たるので、性エネルギー昇華のプラクティスは行えません。(ルーン・プラクティスは行えます)
生理中とその後四日間は行わず、五日目からプラクティスを再開することができます。
(注:現在は、生理期間が一週間以内であれば、終わってから24時間後、生理期間が1週間以上の場合は、終わったらすぐに再開できるとされています。)

 

また、女性の妊娠中は、新しい命を育んでいる時なので、やはり性エネルギー昇華は行えません。
妊娠中の性行為も、胎児のエネルギーを盗むことになるので、厳禁です。

 

湯船などの、水の中では行わないで下さい。

 

食後は最低二時間以上経ってから行って下さい。

また、豚肉は性ホルモンの水素に悪影響を及ぼすので、なるべく取らない方がいいでしょう。
野菜を多く取ることをお勧めします。

 

プラクティスQ&A

Q.エジプト式性エネルギー昇華に出てくる、RA(ラー)の発音ができない。

A.日本人は特に、巻き舌の発音が苦手な人が多いようです。
しかし、日頃使わない発音をすることによって、脳の違った部分を振動させ、目覚めさせることができます。
RAの発音ができない場合は、それを真似るように発音して下さい。
また、根気強く練習することで、発音できるようになる場合が多くあります。

 

Q.性エネルギーの上昇を、うまく想像することができない。

A.始めた頃は、性エネルギーが螺旋(らせん)状に背骨を上昇していくのを想像するのは、大変かもしれません。
しかし重要なのは、上昇するということであり、螺旋をうまく想像できないからとって、諦める必要はありません。
また前述のように、リラックスすることによって、集中がより容易になります。

また、性は大変神性なものです。
性エネルギーの昇華のプラクティスには、祈りが伴っていますが、性エネルギーは常に、深い尊敬の念をもって操作されるべきものなのです。

祈りの雰囲気を高めるために、植物性の香をたくこともできます(鉱物性のものは避ける)。

部屋の東側に、神性なイメージを喚起させるもの(仏陀、観音、キリストやマリアの像や絵画など)を置いたり、白いロウソクをつけたり、
また季節の花を飾るのもよいでしょう。

そうすることで、部屋の雰囲気も洗浄され、集中の助けにもなります。

 

性エネルギー昇華法を実際に行い、その効果を確かめ、更なる神秘に足を踏み入れるのは、読者自身です。
今の時代、一回の実践は、多くの知識を詰め込むより、はるかに価値があります。

ローマは一日にして成らず、と言います。
一日一日の積み重ねが、自分自身の内に、かけがえのない価値を育んでいくことになるのです。

 

 

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