あとがき

 

親愛なる読者

ここに、今世紀また、全世界で最も重大なメッセージをお届けする。

グラン・アルカーノ(大いなる秘密)、長寿のエリキサ(霊薬)、卑金属から黄金への変容、錬金術、アルカーノ
AZFなどとも呼ばれ、何千年もの間、
賢者(イニシエート)たちが守ってきた奥義中の奥義、それがこの「性の秘密」だ。
性の中にはすべての生命の起源があり、宇宙の創造の原点、そしてすべての創造物の原理=聖霊が宿るからである。

 

それが、この性エネルギー昇華の重要性の所以であり、あなたが一人の創造者へと変身し、本当の自由を獲得し、神々の光の継承者となるための
唯一の道である。
それを可能にする神聖な種子は、我々の性腺に潜在している。これは単なる理論でも、比喩的表現でもない。

 

日本や他の国々における問題の第一には、性問題があげられるのは読者も
ご存知だろう。
性に対するまったくの無知、また性の悪用、乱用の結果として街角に氾濫するポルノ、毎年何十万と闇に葬られる水子たち、売春の増加をだれが否定できようか。
その上に、性的退廃の産物である、新しい伝染病の性病、エイズの例をあげるまでもない。

 

読者がきっとお読みになったであろう。
カルロス・カスタネーダの最近の著書「内からの炎(邦題「意識への回帰)」では、人間は自分のいまわしい側面を見るのを好まないということが述べられているが、我々は良い面と悪い面という二極を持っている存在だ。
しかし、自分自身の欠点や、汚い面を直視することは、必死の思いで回避している。
ポルノや中絶、性的退廃が氾濫していることも認めようとはしない。

しかしながら、ノーシスの知識を包蔵するこの本の目的は、まさしくこれらの
我々のいまわしい面から解放されるための方法であり、逃げ隠れするのではなく、また我々が恐れる世間に気づかれないようカラを厚くするのでもなく、性エネルギーをその神聖でパワフルな方向に活用するのである。

 

サン・ジェルマン伯爵や弘法大師、またこの性の神秘を人類に公開したマスター、サマエル・アウン・ベオールが実現したように、退廃と欲望から解放され、死を克服することもできる。

 

我々の生命のエネルギーである性エネルギーのみが、我々のすべての欠点を撲滅するパワーを持っている。
なぜなら、これが我々の内なる創造のエネルギーであり、また我々に光を授ける聖なる母(クンダリニー)とも密接に関連しているからである。

 

いかに多くの本を読もうとも、有名大学を卒業し、学位や肩書きが並ぼうとも、聖なる母が光を授けないのなら、我々は習った事を何一つとして理解する事はできないだろう。

彼女はまた、我々の心の内に純粋な愛を目覚めさせる存在でもある。情欲でない、献身と創造性の本当の愛の事だ。

 

破壊をする者は誰一人として、愛しているとは言えない。破壊と憎悪とは、愛に相反する極である。
生命、創造性、インスピレーションは、愛から生まれた果実である。

 

このように、我々自身の人生と社会全体の再生を可能にする鍵がここにある。
「性の秘密」に関するこの本を真面目に考慮するのなら、まず最初に益するのは他でもない、読者自身だ。

 

日本の人々は本来、儀礼や祭儀を重んじる素晴らしい神秘主義(ミスティシズム)を宿している。
そして、日本は神秘に満ちた国であり、それ故にこの神秘の公開の意義を直感し、自分自身と周りの人々のためにそれを活かすということをするだろう。

日本が社会的、科学的、哲学的に実現する事は、アジアの国々もそれに倣うということも忘れてはならない。
なぜなら古の時、日本はインド、中国などの国々から神秘を授かり、今は彼らの方がその果実と神秘の近代化を待っているからである。

 

私は日本人がその進歩向上の為に見せる熱意と、協力的な国際社会の実現に対する願いを観察してきた。
だからこそ、日本がそれら全てを実現する力があると確信している。

 

さて、「神秘(ミステリー)」というものは、実際一冊の本を読んだり、それが公開されたというのみで理解できるものではないことを考慮することは重要である。

知っただけでなく、それを創造的に実践し、日一日とそれを生き、かみくだきながら一歩一歩進む事が必要である。

 

神秘には数多くの面と数多くの見地がある。
だから、「神秘」を体得した人物は、底知れない深い知恵を持つマスターとなる。神聖な神秘とは、それほど深遠なるものだ。

従って、今こうして性の神秘の扉が開かれたとしても、どこまで足を踏み入れるかは、読者一人ひとりの熱意と根性による、という事を明記しなければならない。

 

性ホルモンを光の崇高なエネルギーに昇華する事を理解し、実行して初めて他の宇宙の神秘へと続く扉を見出す事ができる。

なぜなら、性は全ての神秘の最初の扉であると同時に、自己実現と完全な自由へと至る最後の扉でもあるからである。

そうでなければ人類はただ性の奴隷に過ぎず、古代ローマ帝国や古今東西の多くの文明が示してきたように、退廃と失敗から逃れることはできない。

 

親愛なる読者よ、ここに多くの問題への解答が与えられた。
我々のすべての問題は性にあり、原罪(人類が最初に犯した罪)は、性の消耗であるという意味も理解できよう。

性エネルギーは、存在するすべての源泉となる純粋なエネルギーであり、その使い方によって、上昇か下降かが決定される。

生命と勝利か、または死と敗北か。それが我々の唯一の選択の自由だ。

 

この重要なメッセージ、グラン・アルカーノの鍵(キー)を伝えるために、我々は日本にやって来た。
私の妻、美知子はメキシコで私と出会い、
12年間直接ノーシスのマスター、サマエル・アウン・ベオールから教えを授かった。

それは、その教えを日本で待ちわび、解答を捜し求める多くの人々に届け、分かち合うためだった。
ここでわが伴侶、美知子にその人道的行為に心から感謝する。
彼女の助けなしに、日本の皆様に、これらの神秘の公開をお伝えすることは不可能だったろう。私は、日本語を話すことさえできない。

 

また今回、共著として出版というここまでの形にして下さった佐伯マオ氏をはじめ、日本ノーシス・ムーブメントのインストラクターたちにも感謝する。
私心を捨て、自発的に出版や講演活動に励んでいる。

 

またこの機会に、学研ムー編集長、O氏をはじめとして、ムーのスタッフの絶大なる援助に感謝の意を表する。
我々の理想を読者に届け、常に読者に親しみやすいアレンジを心掛け、多くの人々や若者の心に内在する精神的向上心を目覚めさせる努力に。

 

最後に、読者の皆様にも感謝する。
なぜなら、読者があるからこその出版であり、あなたがたなしに、このような本が生まれることもなかっただろう。

兄弟愛をこめて

 

198511月  メキシコシティにて  ミゲル・ネリ

 

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